Restaurant UOZEN

ミシュラン2ツ星、ゴエミヨ3トックに輝くこちら「Restaurant UOZEN」さん。
今回、この店の為だけに新潟県に来ました。本当に他どこにも行かず、翌朝すぐに富山へとんぼ返りです。それぐらいここには来たかった。
タクシーで向かいますとこの店構え。
中に入っても玄関口は和風旅館の趣。
しかして中に入るとこの感じで上手くフレンチレストランなインテリアにされています。
どこの鹿の骨かわからんのがごろごろ置いてあります。
暖炉風ストーブが暖かい。
ちなみにこの日のゲストは我々夫婦と何やら業界人っぽい男性3人組の二組のみ。ゆったりとした食事を堪能できました。
テーブルに着きました。
モチロン清潔極まりないテーブルクロスにナプキン。
コチラ本当に「ローカルガストロノミー」。
新潟の食材へのこだわりがハンパなく、というかシェフは佐渡まで魚を釣りに行き狩猟もされるとか。はい変態です(笑)
ドリンクメニューはシンプルながら蔵酒はハンパなく、
これに収まらず他の場所にも山ほどあるそうです。
スッゲエしマニアックだし、ペアリングお願いする以外の選択肢が見つかりません。
あの奥のキッチンでシェフは腕を奮いまくってます。
●BIERE ALARYK - Bière Artisanale Bio - Blanche
ビールに関してエチゴビールかフランスのオーガニック白ビールの2択であったので呑んだことのない白ビールを所望。
イネディットの更にソフトな感じ?ビールっぽさはあまりないですね。
●Champagne L'atavique Tradition
王道のスパークリングといった味わいでしっかりとした酸味。口中がリフレッシュされます。
◆スープ
本州鹿のコンソメ
シェフが狩猟してきた鹿のコンソメ。実に滋味あふれるスープで胃がスタンバイ態勢に入ります。
◆前菜
猪のリエット
香味野菜を効かせて、上にゴールデンキャビア。
鹿の頭の印象が強すぎですが素晴らしい前菜です。
◆ジビエドッグ
ジビエを多用し発酵黒ニンニクを効かせたアメリカンドッグ様のもの。
面白いし美味しいし最初から期待を超えてくる。
◆本州鹿のタルタル
燕市のかぐら南蛮を使用し辛味と酸味のバランスが良い。
お水もシェフ自ら汲んできた吉清水。
水まで美味い。


●Fermier ROSE PINOT NOIR & PINOT GRIS
ここでロゼ。これもよく合い食事もお酒も進む。
◆佐渡ボタンエビのブイヤベース仕立て
こちらのお店のスペシャリテ。
ブリッブリのボタン海老にブイヤベース的なものを纏わせ細かくルイユが添えられています。
手が込んでいるのでそちらの味に気が行きがちですがボタン海老自体の味わいが超絶に旨く、つまり全部美味しい。ボタン海老史上No.1です。


●Domaine de la Bongran Vire Clesse Cuvee E.J. Thevenet 2017
◆女蟹(せこガニ)
バターナッツカボチャのサバイヤンソース
内子外子をふんだんに、コシヒカリや村上の鮭のイクラもたっぷりと。
◆パン
佐渡乳業のバターの上には村上市のミネラル工房の塩を。
新潟県の形にしっかりと佐渡島も。
こういう仕掛けも面白いです。
とっても印象に残ります。


●PIERRE LAMOTTE CHATEAU CHALON VIN JAUNE.008 2011
◆ラビオリ
幻のジビエと言われるヤマドリの挽肉と天然のキノコ ヴァンジョーヌソース
ヴァンジョーヌソースはフランス東部ジュラ地方で鶏料理でよく使われる、ヴァンジョーヌという黄色いワインからつくられるソース。その上にこれもジュラ地方の名産品であるコンテチーズのエスプーマ。
ヤマドリの滋味をしっかりと包み込む厚めのラビオリの生地がバランス抜群。


●Alexandre Bain Pierre Precieuse 2018

◆鰆石窯焼き

付け合わせは雪の下白菜のロースト。
発酵トマトと昆布のソース。振りかけられた黒い粒は鉄火味噌。
白菜がとんでもなく美味しい。鰆の火入れもしっとりレアで舌にまとわりつく旨味。そしてなによりソースがべらぼうに旨い。


●Auxey-Duresses 1er Cru Les Duresses Rouge 2019
◆佐渡の黒鮑のシヴェ
鮑の赤ワイン煮につなぎに鮑の肝。付け合わせは百合根とあさつきの新芽
赤ワインが進みすぎておかわりサービス戴きました。
黒鮑がムッチリとして肝を和えたソースと相俟って口が綻ぶ。
ここでメインの鴨のお披露目タイム。
この鴨を2つのテーブルでシェアです。


●Bressan Vintage N°3 2004
◆メイン
新潟の天然の真鴨
スパイスやハチミツを塗りながら石窯でロースト。鴨とコウタケのソース。
取り分けられた身はロースとササミ。
佐渡おけさ柿と山ワサビをアクセントに。
鴨のササミって初めて食べたかもしれません。ロースも含めて実に薫り高く力強い真鴨でその鴨とコウタケのソースが包み込みこれぞ口福。


●CHRISTIAN BINNER / Winegasm SGN 
◆デザート
アシェットデセールは佐渡みかんの皮ごとコンポート、みかんアイス、ブリオッシュをフレンチトーストのように漬け込んでキャラメリゼしたもの、栗。ソースもみかん。
デザートまで抜かりない。
ミニャルディースは軍鶏の濃厚なプリン、佐渡レモンケーキ、ヤマブドウキャラメル。

食後のドリンクは佐渡のクロモジを用いた野草茶かエチオピア中煎のブレンドコーヒー

交通費の参考に。
燕三条駅からでタクシー代は概ね片道\2,500程度。
時間は行きは混んでいて30分ほどかかりました。
私は到着がギリギリになって焦りましたので早めに出られた方がいいと思います。

お会計は\13,000に税サで\15,730/人。ペアリングとビールで\22,506。
これだけ食べて呑んで一人\30,000いかないとかどんだけ費用対効果高いんですか💦
そしてそれはさておきこれだけ地元の食材を独創的な調理で愉しませてくれるのが何より素晴らしい。
そして先日ゴ・エ・ミヨジャポン2023にて、一昨年のシェフのテロワール賞に続き、奥様の井上真理子さんがベストサービス・ホスピタリティ賞を受賞されたように本当にホスピタリティがすごく、とても寛いで過ごせました。
やはりこの店を目当てに燕三条まで来る、その価値が十分にあると思います。
季節を変えてまた訪れたいと誓う夜でした。




レストラン ウオゼンフレンチ / 東三条駅
夜総合点★★★★ 4.9



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