しまなみふれんち Murakami

最近ローカルガストロノミーにハマりつつある私。そういえば大阪にもあるじゃないかと思い出したこちら「しまなみふれんち Murakami」さん。
シェフが生まれ育ったしまなみ海道近辺の食材をふんだんに使ったモダンフレンチで大阪にありながらしまなみを味わえる、これも「地域の風土、歴史、文化を料理に表現する」という定義からすると地方になくてもローカルガストロノミーであると思います。
開店5周年のお祝いがたくさん。
シェフは大阪で美食で知られるリーガロイヤルホテル大阪で13年研鑽された後に当店をオープン。そこから5周年。すこぶる人気を誇ります。
美しいテーブルセッティング。
なんと真ん中のお皿、ナプキンのためだけに置かれています。































ランチは\6,600(税込)と\8,500(税込)のコース。
肉料理がレモンポークか黒毛和牛かの違いのようです。
せっかくですからしまなみのレモンポークがいいなと\6,600のコースを予約していました。
今治タオルで作られたお店オリジナルナプキン。
ここまでしまなみにこだわるとは天晴。肌触りも良く素晴らしいですね。
●Beaumont des Crayeres Grande Reserve Brut
ランチペアリング\5,500をお願いしました。まずはシャンパーニュ。きめ細かな泡立ちでいい立ち上がり。
◆始まりの小さな前菜
今治の釜揚げしらすを九条ネギとなんか和えてをなんかのチップに載せたものと岩城島レモンポークリエットを和三盆のなんかに載せたやつ。
のっけからしまなみ全開。本日の勝利は間違いない。
●Sliding Hill Sauvignon Blanc Auntsfield 2021
ド真ん中直球のスッキリ辛口。
バゲットと フォカッチャ 
フォカッチャには瀬戸内のひじきが練りこまれ実に美味。
◆海の幸 かぶら レンコン アボカド
サラダの下には大島ぶりと 鯛のカルパッチョ アボカドソース 蓮根は今治のもの。左のはかぶらのムースと北海道うに
このソースをアボカドソースに更に絡めて鮮魚のカルパッチョを戴くと実にナイスマリアージュ。
さっきの辛口白で完璧に交じり合います。
●Louis Guntrum Dry Riesling Rhein 2020
DRYと記載のある通り、リースリングにしては甘ったるくなくスッキリ酸味を感じられる。だが葡萄の風味はふんだんにある、いい食中酒かも。
◆車海老 にこまる レモン
愛南町の車海老が入った 愛媛県産のお米「にこまる」のリゾット 甲殻類のソース
愛南町とは愛媛の一番南、高知県との県境にある町でしまなみとは少し離れますが愛媛県です。入り組んだ海岸線で車海老や伊勢海老がよく獲れます。
●Johanneshof Cellars Gewurztraminer 2020
非常にアロマティックですこぶるフルーティーな芳香。次の料理に格別に合います。
◆愛媛からの贈り物
はいここシャッターチャンスです。
グズグズしてると撮れなくなりますよ。
フォアグラのテリーヌの周りに みかんペーストを纏わせたもの。ミントをあしらって。
お皿に載せ替えて再登場です。
こちらはこのお店のスペシャリテ。伊予といえばみかんですものね。
●Domaine Vincent & Sophie Morey Santenay Les Hates 2016
ミネラルや白い花の香り、果実味と酸のバランスの良い味わい。
◆キノコ アマゾンカカオ
マッシュルームのスープ。
このマッシュルームも愛媛のものだったと記憶しています。
◆旬魚 アンチョビ ブロッコリー タイム
旬魚は愛南町で獲れた鰆。寝かせてグリル。トマトとハーブのソース。アンチョビとブロッコリーを和えたペーストとともに。
この鰆、今まで食べた鰆でいちばん美味しかったなぁ~。ねっとりとして熟成の効果が十分に感じられ、旨味が爆発。
さて次は肉料理。
ラギヨールが用意されます。
●Le Pethie Calon Saint Estephe 2018
ハートのエチケットで有名なシャトー・カロン・セギュールとエノテカの共同プロジェクトでできたサードラベル。
深みのあるルビーの色合いでストロベリーやクレーム・ド・カシス、ブルーベリーなどの濃密な赤系黒系果実のアロマ。
滑らかな口当たりでビターな香りでしっかりとしたタンニンが力強い。
レモンポークに対して強すぎるかな?と危惧したがマデラ酒のソースが力強くピッタリ。
◆レモンポーク 西予市富有柿 生姜
岩城島産のレモンポークを炭火焼きにしてマデラ酒のソースで。
実に力強いポーク。ソースの強さに少しも負けない。
デザート用のカトラリーもラギヨール。
これは珍しいですね。素晴らしい。
◆シェフ特製デザート
愛媛中山町産の栗のモンブラン。メレンゲの中にはなんかのアイス。
添えられているのは渋皮煮と今治ブルーベリーにベリーソース。
◆食後のお飲み物
コーヒーか紅茶かハーブティーとのことでコーヒーを。
砂糖がカワイイですね。
こういうところにもこだわるの、好きです。

ソムリエはおられないとのことですがペアリングは抜群でしたしご説明も立て板に水の如く。
サービスはカジュアルに寛がせていただきながら要所はグランメゾンのそれ。
そして肝心の料理はどれもこれも非の打ちどころがない美味しさ。変な話ですがどれも美味しくコースとして非常に整っているので逆にどれかが突出して美味しいとか感じないのです。すべてが一体となって美味しい。そこにお酒も完璧に寄り添うのだから素晴らしいに決まっています。
しまなみに止まらず愛媛のすべてが完璧なマリアージュ。浪花にあってしまなみの風土を存分に感じていただける事でしょう




しまなみふれんち Murakamiフレンチ / 大阪天満宮駅南森町駅北浜駅
昼総合点★★★★ 4.1



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