老舗とは言いましたが明治ぐらいだとそう言ってもらえない京都、辛い😅
平成6年に当地に移転とのことで建物はコンクリート打ちっぱなしでありスタイリッシュですが、往時の看板がかつての姿を忍ばせます。
階段が狭いので先の外観の写真のガラスをいったん外してぶち抜きにして納入したという6mのトチノキの一枚板テーブルに木の椅子が10席、壁もコンクリート打ちっ放しのスタイリッシュなデザイン。
出汁テイスティング用のグラスが並びます。
その出汁は水出しでウェイティング状態。
一日水出しでの提供だそうです。
右から利尻昆布・真昆布・羅臼昆布の出汁のテイスティング
・稚内利尻昆布
・白口浜尾札部真昆布
・羅臼 黒走白 えなが
五山の送り火の船形で有名な船山の麓、北区西賀茂にある「ふきあげ」さんは真昆布しか使わないという問屋豆知識を頂戴します。
当店五代目当主、久世章斗氏が一連のプレゼンテーションをなされますが目に見えるカウンターでは昆布を削るのみで調理は裏でされているようで店主が手掛けるものではないようです。
店主も仰るように「あくまで昆布のスープを提供」なので「ラーメン」と思いすぎると頭がバグります。
おぼろ昆布削り、醸造酢と昆布だけで味付けしているシンプルなおぼろ昆布。
とりあえず昆布を味わえという昆布資料館のような流れです。
昆布の良さを最大限に活かしたラーメンは\1,152(いいこぶ ← 良い昆布)
スープには硬度ゼロの超軟水を使用し、真昆布・羅臼昆布・利尻昆布をその時々で微妙に配合を変えてブレンドしたものに、枕崎産の鰹節を店頭で極薄に削り、魚介、するめ、貝、木の実、ドライフルーツ、椎茸、ドライトマト、茶葉を水出しだけでスープを取り塩分調整しています。醤油などのかえしは使わず、また豚や鳥などの動物系スープを交えず、香味油も使用していません。
麺は、「らぁめん とうひち」作の北海道産一等粉"春よ恋"を主体にした全粒粉麺。
低温調理した国産若鶏胸肉チャーシューと竹の子、真昆布を手削りしたおぼろ昆布がトッピング。
スープは少し残しておぼろ昆布を追加投入、デトックス効果抜群とのスープは最後の一滴まで飲み干してしまいました。
とても昆布で身体に良さそうなのはすごくわかるのですがデトックス効果とまで言われるとあまり個人的には体感できなかったのと、わかっていたことだけれどもやはりイノシン酸がないのはラーメンとしては旨味を感じづらいですね。
昆布出汁で炊いた昆布むすびと松茸昆布、昆布のおつまみ「まるこん」。
「ちょっとご飯も欲しいですよね」と提供されたおむすび。とにかく昆布を味わえ。
料金はこのカードを持って1階の昆布店で支払う仕組み。
現在は完全予約制で、11時・12時・13時の各10席(3部制)となっています。
先にも述べましたがラーメン屋ではなくあくまで昆布資料館の工場見学に訪れた後に昆布の出汁を戴く感覚で訪れることをオススメします。
くれぐれも「ラヲタ」は行かないように(笑)
昆布と麺 喜一 (ラーメン / 北野白梅町駅、今出川駅、鞍馬口駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.3