十皿

大阪・西天満。
大阪地裁のすぐ近くにある「十皿」さん。

当地にて独立、2018年11月7日オープン。3年半後にゴ・エ・ミヨ2022で2トック獲得、食べログでは3.85点(2023年6月17日現在)。
ミシュランに見つかっていないこういうお店は良店であることが多い気がします。

店名の『十皿』は、真野シェフが『スフィーダ』の前に努めていたホテル時代の先輩から頂いた、名店『コート・ドール』シェフである斉須政雄さんの著書『十皿の料理』に由来するとのこと。
独立するにあたって、真野さんが兵庫県・淡路島で生まれ育ち、約20年間、料理人として経験したことを、「十皿のコース料理で表現したい」という強い想いが、店のコンセプトとなり、店名として掲げることとなったらしいです。
ちなみにカトラリーは両端からではなく左から使っていく仕様です。

ドリンクメニューです。
ペアリング500cc \6,000 300cc \4,500 だそうです。モチロン500ccでお願いしました。

満席の予約客が埋まるとご主人の丁寧な挨拶から始まる。
L字型カウンター8席+個室4席のカウンター端に陣取りました。

●生ビール(マルエフ) \700

メニューはしっかりとしたメニューが書かれていて良きです。
最近の食材だけ、もしくはそれさえもよくわからないメニュー、あまり好きではない(苦笑)

●Radice, Lambrusco di Sorbara DOC 2021
グラスはリーデル。

◆エスニック桜エビ素麺
スープはコンソメ。グリーンカレーのような風味。桜エビのフリットが載せられている。
なんとも最初からいきなりエスニックとは。しかして美味しいし面白い。桜海老の風味がかなり重要なエッセンスですね。
あ、今日美味いわと確信した瞬間です。

◆琵琶マスのタルタル キャビア
タルタルには淡路島のタマネギが入っておりシャキシャキした食感も愉しい。
琵琶湖と淡路島がここに見事に融合します。

●Herdade do Cebolal Branco 

◆イサキの昆布〆カルパッチョ ジャガイモと山葵ジュレ
昆布〆にしてあるのが個人的に非常にツボ。

◆穴子のフリット 胡瓜と酢橘のソース
上に飾られるのは芽ねぎと穂紫蘇。穴子も淡路島でシェフの故郷愛を感じます。
胡瓜のソースがややもすると重たくなりがちなフリットを爽やかに彩りするすると食べてしまいます。

●Dom. de Malavieille Les Petits Dragons

◆河内鴨とアスパラ 卵黄ソース
上に載せられるのは揚げた白髪葱。生山椒が鴨肉に添えられ下には香川県のグリーンアスパラ。
大好物の鴨はモチロン、アスパラがとっても瑞々しく美味しい。卵黄ソースが抜群でアスパラによく合いました。

●Cyclic Beer Farm VOLTA
ここでビールをペアリング。どこまでも面白いし美味しいし愉しいなぁ。

◆淡路産・鱧と万願寺とうがらしのスパゲッティ
淡路島と言えばの鱧に加えて鱧の子が和えられたパスタは初めて味わう味わいながら絶品。
上に載せられた青柚子の皮もいいアクセントで本当に「夏」というパスタ。味付けは少し和風っぽかったかな。実に美味しかったです。

●Le Chenin de la Colline / Domaine de la Garreliere

◆アカッポのヴァポーレ 葱スープ
アカッポとはアカハタのこと。和歌山での呼び名のようで、同じ海を挟む淡路島でもそう呼ぶのかもしれない。
上にはシロナとホワイトセロリ、葱油をかけて中華風。
本当にノンジャンルに美味しいものを出してこられる。
ただ美味しいだけじゃなくここまで心が躍る料理というのは初めてかもしれない。とっても多幸感が高い。

●Anthony Paret Côtes du Rhône Valvigneyre Syrah

◆川岸牧場・神戸ビーフうちひら肉のロースト
藁で燻して付け合わせは淡路島タマネギ。
神戸ビーフなんて久しぶりで贅沢ですなぁ。
当たり前のように美味しい(笑)

ご飯ものを土鍋で炊き込んでおられます。

炊きあがった炊き込みご飯。

◆鮎ととうもろこしの土鍋ピラフ
鮎の肝ソースと酢橘をかけて。
この時期とても多い玉蜀黍のご飯ですが、鮎と和えたものは恐らく初めてです。
鮎は丁寧に炙って後載せ。非常に丁寧な仕事で、味わいにもそれが出るとても綺麗な味。鮎の苦み具合が絶妙です。

最後にペアリングとは別口で日本酒を3種オススメ。
・奥鹿 生もと 山田錦 六〇 生原酒 2019
・墨廼江 大吟醸 原酒 600K
・まんさくの花 純米吟醸一度火入れ原酒 Summer Snowman

まんさくの花を戴きました。
まさに夏酒。素晴らしい。

◆宮崎マンゴーとパインアップルのカキ氷
ココナッツミルクの練乳
パッションフルーツ

デザートまで愉しい。

コーヒー、エスプレッソ(ネスプレッソ)、ハーブティ(レモングラス)からエスプレッソを選択。

































ランチコース\10,000にペアリング\6,000。ビールと最後の日本酒が各\700。税とサービス料は3%で〆て\19,714。
料理が美味しい上にお酒も非常に合っていて呑みすぎました💦
それぐらい本当に愉しくて美味しいお料理。
スタッフも皆様朗らかでとってもいい居心地ですぐにでもまた来たくなる。
予約がなかなか取れないですが、カウンター8席のところに『U-30シェフ応援プラン』なる真野シェフが後進を育てる想いの詰まったプランがあり、この日もU-30シェフお一人様がいらっしゃったので私も一人だとお相伴に預かれました。
お二人以上で訪れたい場合は毎月1日の予約開始での2ヶ月後月末までの予約を受付けですのでTable Checkのみの予約を勝ち取る必要があります。
ご予定に余裕をもって、どうぞ。






十皿イノベーティブ / 大江橋駅なにわ橋駅淀屋橋駅
昼総合点★★★★ 4.1




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